アニメの無断転載は犯罪!
昔のように動画配信サイトが浸透していなかった時代はアニメを違法アップロードで見る人が多かったと思います。しかし、最近ではコロナウイルスのよるお家時間の増加でアニメ業界の配信の売上が順調に伸びており、以前のように違法視聴している人は減ったように感じます。しかし、最近流行りの切り抜きやショート動画でアニメの一部のシーンを切り抜いたり、まるでフリー素材かのように様々シーンに利用している人が多いように感じます。最近でいうと「リコリス・リコイル」や「ぼっち・ざ・ろっく」など話題になっている作品ほどその傾向が強そうです。言っておきますが、Youtubeなどでアニメの切り抜きを公式の許可なく行なうのは犯罪です!アニメの「SHIROBAKO」やアニメの業界研究をすればするほどアニメ作りが大変だというのを実感しているのでこういった活動は本当に辞めてほしいです。しかし、影響力のない私がいくら声を上げても大した意味はないので、どうせなら、最近このような活動を公式の方で行っているというのをお伝えしたほうが良いと感じたのでこの記事を執筆することにしました。
切り抜きやショート動画の需要の増加
最近、どのジャンルでも切り抜きやショート動画を見かけることが多くなりました。Youtuberさんから許可をもらった公式の切り抜きもよく見かけます。(有名所だとひろゆきさんや朝倉未来さんなど)自分が考えるそれらのメリットはサクッと見れるからというのが一番だと思います。その人の元の動画のココが見たいと思ったとき、わざわざ何分何秒のところまで飛ばしてとなると少し手間が掛かるのでそんなときに切り抜きなどがあったら非常に便利です。気軽に見れて時間も短いので、再生回数も普通の動画よりも多いのが特徴です。このように公式であれば、元の動画の人にも収益獲得&認知度アップ、切り抜きをやっている人にも収益が貰えるのでWin-Winな関係です。
ところがアニメ業界はどうでしょうか?公式から許可を貰ってアニメの切り抜きなんてしている人はおらず、無断転載ばかりです。これでは制作した方にはメリットがありません。なので、私は「アニメ制作会社や製作委員会のチャンネルでアニメの切り抜きをやったら面白いのではないか?」と思ったのですが、もうやってました笑。ですが、最近始まったばかりでまだまだ浸透しているというレベルではないです。もちろん、アニメを作る側としては全部見てほしいと考えるのは至極当然ですが、そのアニメの特定のシーンだけを見たいと考えるライト層に対しては切り抜きやショート動画って適任だと思うんですよね。(特にコロナでアニメを見始めた人はこういった人が多いと思っている)その動画がきっかけで全部見てみようという可能性もあるし、ショート動画ってTikTokとかでもわかるように一回見たら次も見ちゃうじゃないですか。なのでその習性を利用して、他のアニメのショート動画も見て、興味を持って貰えれば色んなアニメの宣伝になると思うんですよね。私はつまらないと言われているアニメよりも何の話題にもならないアニメが一番損していると思うのでそういった作品が少しでも減るようにこの切り抜きやショート動画を利用して、そのアニメたちの認知度を上げ、深いアニメ好きの人たちが増えてくれたら最高ですね。(あくまでここで考えているのは作品の宣伝の仕方なので売れる、売れないというような次のステップの話は考えてません)
公式によるアニメの切り抜きやショート動画の現状
ということでアニメの切り抜きやショート動画の現状を見ていきましょう!
人気アニメチャンネル(製作委員会側)は?
私が調べた結果、有名所だとアニプレックスさん、KADOKAWAさん、TOHOさんはアニメの切り抜きがショート動画としてアップされていましたが、どこも最近始めたようで去年や今年の作品が中心です。なのでショート動画自体の本数や再生回数はそこまで多くないですね。次のビックタイトルである、「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」の続編でそれを活用して、アニメの切り抜きショート動画を公式が行っているというのを全体に認知していきたいですね。
各会社のショート動画の特徴(Youtubeチャンネル) ※2023年2月3日現在
- アニプレックスチャンネル(212万人):今季からアニメの切り抜き本格化(ともちゃんは女の子、あやかしトライアングルなど)、過去作品はブルーレイ発売の宣伝のため、または声優さんのおすすめシーンとして紹介されていた(エロマンガ先生、王様ランキングなど)
- KADOKAWA animeチャンネル(234万人):前季のアニメから切り抜き本格化(新米錬金術師の店舗経営)、他には放送カウントダウンや声優さんがそのアニメを宣伝しているものなど(TikTokもやってる)
- Toho animationチャンネル(215万人):今季からアニメの切り抜きスタート(TRIGUN)、他はキャラクター紹介やCMなど(上2つに比べて数は少なめ)



アニメ制作会社は?
そもそも、アニメの制作会社さんのYoutubeチャンネルというのはそこまで多くありません。元請け会社としてアニメを制作してもその作品IPを運用する権利は制作の方にあるのか、または製作のほうにあるのかは製作委員会に制作会社が入っているかで変わってきそうです。現状は製作委員会に名を連ねるアニメの制作会社さんはそこまで多くありません。しかし、最近でいうと「チェンソーマン」はMAPPAさんが100%出資して制作していました。100%出資ということはMAPPA=製作委員会という感じなので、作品の流通からグッズ販売など全て自分たちに権利があるため、自身のチャンネルでショート動画としてアニメの切り抜きができたのだと自分は考えています。(誰か業界の方でこの部分を詳しく知っている人がいたら教えて貰いたいです。)

邪神ちゃんドロップキックX
やはり最近だとこの作品のインパクトが強いですね。アニメの内容というより、その斬新な売り出し方で注目を浴びた作品です。公式が違法アップロードより早く切り抜きを行なうという前代未聞のやり方でアニメ業界を驚かせました。SNSやネット記事でも話題になっていたのでアニメの認知度を高めるという点でも大成功していますよね。また、この勢いに乗ってクラウドファンディングで3000万円集まるごとに新作を1話ずつ制作するというまさに今のアニメ業界では一線を画した動きで今後も目が離せません。(クラファンのリターンも高くなるほどぶっ飛んだ内容になっているので確認してみてください笑)
最後に
今回はいつもと違う形でやっていきましたがいかがだったでしょうか?コロナウイルスの影響で状況が目まぐるしく変化するアニメ業界ですが少しでも多くの作品に注目が当たるようになってくれればと思います。そして、冒頭でもお話したように違法アップロードされているのを見るのではなく、公式が上げたもの、またはテレビや動画配信サイトでアニメを見ましょう!
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